column5 of 贄田建築設計事務所

【相談から引渡しまで(その1)】

家造りの相談の中で住めるようになるまでどのくらいの期間が掛かりますかという質問を受けることがあります。
今回は相談から引渡しまでについて一つの基準を書いていこうと思います。

一般的な木造住宅であれば相談を受けて引渡しまでの期間は設計期間6ヶ月、施工期間6ヶ月を標準としております。

設計期間の6ヶ月についてですが、3つの作業に分かれています。
1つ目は間取りや仕上げ材を決めることです。
打合せの頻度としては2週間に1回を標準とし、内容としては間取りの検討から始まり、スイッチコンセントの位置、住宅設備・仕上げ材の選定、照明器具の選定、外構計画までです。
ショールームに行ったり、サンプルを取り寄せたりと一つ一つ確認しながら住宅設備や仕上げ材を決めていきます。

2つ目は見積もりを依頼して、施工業者の選定です。
弊事務所は設計監理をおこない、工事は建設会社・工務店に依頼をします。
そのためプランと同時に見積書を出すことが出来ないのでプランが確定し、仕様がある程度決まった時点で施工会社に見積もりを依頼します。
見積もり依頼してから出てくるまで3~4週間ほど掛かります。出てきた見積もりが予算内に納まればいいのですが、オーバーした場合など見積もりを調整を行いますが、場合によってはプランを調整することもあります。

3つ目は確認申請等の役所への申請手続きです。
工事金額が確定したら次は確認申請の提出になりますが、期間は規模にもよりますが1ヶ月ほど掛かります。
長期優良住宅やフラット35の申請を追加するともう少し期間が延びる可能性があります。

見積もりや確認申請を提出している間も見積もりや申請に影響がない詳細図や施工図などの図面作成を進めていきます。

このような期間を考えると作業を重複させても6ヶ月を標準の設計期間としておりますが設計期間を短くすることは可能ですし、短くしなければならない状況だってあると思います。
見積もり提出や確認申請の期間を短縮するのは難しいので上記の1つ目の打合せ頻度を短くしたりするなどして全力で協力させて頂いております。
ただ、短い期間で物事を決定して頂くことになるので打合せの席で決断をしなくてはならない状況になりますが、なるべく先送りを少なくしてスケジュールを組んで進めていきます。

コラム6へつづく