column4 of 贄田建築設計事務所

【コンセンプト(その2)】

三つ目のコンセプトは「感じる」です。

感じるとはLDKを中心に人の気配を感じられる家になるように考えています。
たとえばお子さんが外から帰ってきても判らないような間取りにはしないように玄関から直で子供部屋に行きにくい動線にするように心がけています。

都内ですと日当たりを考えて2階にLDKを配置することがあります。その場合寝室や子供室は1階になってしまいますのでリビングを通らずに自室に入ってしまいます。
その場合でも玄関が閉まる音や廊下を歩く音など目ではなく耳で感じていただけるように扉をなくしたり、吹抜けを造ったりできないか考えながら設計をしております。

コンセプトとしているからといって全て開放的な家にすることはありません、あくまでも適度にと思っています。
部屋にこもりたいときもあると思います、そうゆうご要望があればどんどん言ってください。
しっかりとこもれる部屋も造ります。

打合せの時には、ライフスタイルに合せて生活動線や家事動線を確認しながら人を感じられる家のご提案をしていきたいと思います。


四つ目のコンセプトは「外と内をつなぐ」です。

外の風景を取り込み、バルコニーや中庭を個室やLDKなどの一部として利用したり、外の景色を取り込めるように考えています。
建物には容積率、建ぺい率といった床面積の制限があります。緩和できる部分はありますが、一般的には屋内の床面積は容積率の対象になりますし、屋根や大きな庇が掛かる部分は建ぺい率の対象になってきます。

敷地状況にもよりますが、容積率や建ペイ率に含まれないバルコニーやウッドデッキや中庭を造って室内からの開口部を大きく確保することで外と内との境界線を無くし、室内の一部として利用して頂ける空間を造り出します。

もし中庭がリビングと通じていれば、休日の朝食を中庭で食べたり、子供たちが遊んだり出来ますし、来客がない時には洗濯物を干す場所として利用できます。
外と内とをつなぐ空間ではありますが、屋根がない部屋として家の一部として考えています。

また、窓を額縁のように風景を絵として演出するピクチャーウィンドウを考えます。
公園があれば木々や高台であれば遠くの山々、川や海が見えれば水面や地平線など敷地から見えるものにおいてピクチャーウィンドウに使えるものを探していきます。
それは視線に抜けができますので「広がる」にも通じる部分でもあります。

4つのコンセプトを軸にしておりますが、常に新しいコンセプトを見つけながら設計をしております。